2015年1月21日水曜日

【レーダーと雨量と地域の弱さ Vol.2】2014年8月の広島豪雨の場合(その2)

こんにちは。渡邉です。

今日は広島豪雨の例の続きです(前回はこちら)。

前の記事では主に雨雲の動きと雨量という面から危険性を掴もうという趣旨だったのですが、この特集記事でも繰り返してお伝えしているとおり、降ってきた雨に対して地域がどう弱いのかという面を見る必要があります。

今日はその一つ、50年に1度の降雨という基準を利用して当時を振り返ってみたいと思います。

広島市の50年に一度の降水量を調べると、48時間で434ミリ、3時間で155ミリです*1(調べ方はこちらです)。広島豪雨の場合は短時間の大雨でしたので、3時間の数字に着目します。上記の数字は市町村別の平均値なので、広島市内の各地の計算結果を詳しく知るために図を見てみましょう*2。

広島市の50年に一度の降水量(3時間雨量)
(気象庁ホームページより)
























被害の大きかった広島市の東部では3時間雨量が101~150ミリというクラスが50年に一度の規模の大雨であることが分かります。

ここでもう一度、広島豪雨の際の雨量を引用してみます。以下の図は3時間の降水量ではないので、上記の図と単純に比較することができません。しかし、実際には短時間のうちに大部分が降ったので、どのエリアが50年に一度以上の降雨となっていたかをある程度把握することができます。

8月19日11時~20日9 時までのアメダス期間降水量
(気象庁ホームページより)*3






















気象庁の資料*3によれば、アメダス三入では3時間に、 217.5 ミリの降雨となりました。

アメダス三入の10分間雨量
(気象庁ホームページより)
























上記のような表を見ると、3時間で155ミリという50年に一度の雨をいつ超えたかという点に注目が行ってしまうかもしれませんが、それよりも重要なのは、当時の段階でレーダーや雨量計を見て数十年に1回の大雨になるかもしれないと気づくことができたか、という点です。

10分間雨量で15ミリ前後(1時間に換算すると15×6で90ミリ)の大雨が1時間を超えて継続しているのであれば、広島市の50年に一度の雨量(3時間)である155ミリを簡単に超えて行きます。つまり、災害の恐れの高い雨だということがある程度の段階で分かり得たと言えます。

こうした方法を使いながら、リアルタイムで大雨の影響を見極めていくことが重要ではないでしょうか。


(「2014年8月の広島豪雨の場合(その3)」に続く)

*1:気象庁 雨に関する各市町村の50年に一度の値一覧
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/tokubetsu-keiho/1-50ame.pdf
*2:http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/tokubetsu-keiho/1-50ame_map.pdf
*3:平成26年8月19日から20日にかけての広島県の大雨について
http://www.jma-net.go.jp/hiroshima/siryo/20140820_sokuhou.pdf