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4月, 2015の投稿を表示しています

【お知らせ】防災啓発のウェブサイト等に関する無償コンサルティングのお知らせ(先着3自治体対象)

こんにちは。渡邉です。

出水期が近づいてきたこともあり、水害対策や豪雨対策に力を入れる自治体を対象として、防災啓発に関する無償のコンサルティングを試行的に行ってみたいと思います。

内容としましては、水害対策のパンフレットやウェブ媒体(自治体のホームページ等)を拝見させていただき、私の専門とする「気象情報の利用」という側面から気付いた点についてA4・1~2枚程度にまとめてフィードバックをさせていただくというものです。

まずは先着3自治体を対象として行ってみたいと思います。

なお、フィードバックの内容についてはブログ等で一般に公開する形ではなく非公開で個別にお伝えします。また、個人の方は今回は対象としておりませんのでご了承ください。なお、災害対策に関係する企業の方についてはご希望がございましたらご相談ください。

このブログでも何度か独自に自治体の例を取り上げてコメントをしてきた経緯がありますので、国内外の具体的な例を基に改善点などのご提案ができると思います。

(例)
【日本】箕面市HP上にある「平成26年夏の豪雨被害概要」に対する一考察
http://www.wpcd.jp/2015/02/hp26.html

【日本】災害記録誌を作る際に参考となる和歌山県古座川町の浸水実績図
http://www.wpcd.jp/2015/02/blog-post_12.html

【コラム】避難指示を出した根拠を丁寧に説明して住民とコミュニケーションを図った例(三重県鈴鹿市)
http://www.wpcd.jp/2015/02/blog-post_25.html

災害情報をうまく利用して地域の防災力を向上させたいと考えている自治体の方からのご連絡をお待ちしております。

お申込み・お問い合わせはこちらへ。



【コラム】大雨の予測に関するニュース記事を読むときのコツ

こんにちは。渡邉です。

4月20日のYahoo!Japanのトップニュースの1つが「太平洋側 非常に激しい雨警戒」というものでした。今日の話題は、インターネット上でニュースになる時間と天気予報の作成された時間に「ズレ」があり、ニュースとして話題になる時にはすでに大雨が終わっているという例です。

■大雨に警戒が呼びかけれているけど・・・
2015年4月20日、Yahoo!のトップページの記事で大雨に警戒が呼びかけられました。
















「非常に激しい雨に警戒」という記事の中身はこちらです。4月20日の11時36分に作成され、12時00に配信されました。最終更新は同日の14時16分とあります。なお、上記のトップページは4月20日の16時50分に更新されたものです。





















今回注目したいのは、最後の段落にある四国地方の予想です。抜粋しますと次の一文です。
「21日午前6時までの雨量は、四国地方の多いところで200ミリと予想されています。」 では、この記事が配信された後にあたる4月20日13時50分時点のレーダー画像(気象庁高解像度降水ナウキャスト)を見てみます。これを見ると雨が強く降っている地域は東海地方であり、四国にはほとんど雨雲がかかっていないことが分かります。






















■記事が配信された時には四国の大雨はピークを越えていた
12時時点で配信された記事では「四国地方では翌朝6時まで200ミリ」と言われていますが、そこから2時間ほどしかたっていないレーダー画像(上の図)を見るとそのような気配すらありません。

四国の大雨は実は情報が発表された12時にはピークを越えつつありました。

20日の午前中は確かに四国の太平洋岸は大雨で、所々に発達した雨雲がかかっていました。参考までに下の図は同日7時50分のレーダー画像です。黄色やオレンジ・赤などの部分が高知県を中心にかかっています。





















高知県内の繁藤(シゲトウ)というところのアメダス雨量の記録を見ると、午前中を中心にして1時間30ミリ前後の雨が降ったことが分かります。

























明日21日の朝にかけてまだこれから大雨が降るのではないか?という見立てもあるかもしれませんが、すでに大雨注意報は解除されており一連の大雨は終わっています(下図の黄色部分が注意報の発表地域、灰色は発表なしを示します)。

























■なぜこうしたずれが起こるのか?
では、四国で実際には大雨が終わっている…

【コラム】気象情報の取り扱い説明書を作るとしたらどう作りますか?

こんにちは。渡邉です。

今日は1つ思考実験です。「気象情報の取り扱い説明書(トリセツ)」というものを作るとしたら、どう章立てしますか?

























多くの自治体で作られている防災ハンドブックなどでは、「どこから情報が入手できるか」、「情報の種類は何か」といったところが気象情報のトリセツの主要項目になります。

一例としてはこのような形でしょうか。

  1.気象情報に注意を呼びかける
  2.災害が起こりそうな時に発表される気象情報の種類を伝える
  3.情報の伝達経路をまとめる

このアプローチに対して、私は異を唱え続けています。
なぜならこれは目的に直結していない形だからです。

私の持論ですが、「役立つ気象情報」には逆転の発想が必要です。

気象情報を使う目的は、気象情報から災害の可能性を見抜くことに尽きます。

これが正しいとすれば、災害を引き起こしかねない気象状況を予測や実況の中から読み取っていく方法を基にトリセツを組んだ方がはるかに合理的でありまた実用的です。
例えば次の3ステップです。

  1.この地域は水害の可能性がある・土砂災害の可能性がある<前提>
  2.数ある気象情報の中から災害が発生しそうなサインを伝えるものを整理する<取捨選択>
  3.その気象情報の具体的な見方やくせ、賢い使い方などを伝える<気象情報の実践的利用>

気象情報は以前のブログでもまとめましたが実際はかなり種類が多いです(以下の図を参照)。一つ一つの項目がさらに細かな情報を含んでいるので、実際の情報量はさらに増えます。

「あれも見よ、これも見よ」よりもむしろ目的に沿って取捨選択をした上で、情報の解釈の方法を伝えた方が効率的です。
















「災害時に気象情報を見ましょう」という呼びかけ程度のトリセツよりも、その地域の災害特性に合わせて必要とされる気象情報に基づいてトリセツを組んだ方が役に立ちそうだと思いませんか?

パラダイムを変えていく必要があります。

分かりやすい気象情報の伝え方や、情報伝達手段の整備といった面に着目されることが多いですが、気象情報から災害の可能性を見抜くという目的から考えて気象情報の利用方法の整理ができるかというところが本質的な課題です。

【天気のトリビア】もはや必ず当たるオランダ式天気予報

こんにちは。渡邉です。

オランダの天気予報が面白いとオランダ人が教えてくれました。

確かに面白いです。以下をご覧ください。特に北の部分です。雷、ひょう、雪、晴れ、曇りマークがいっぺんに表示されています。
























日本語堪能なそのオランダ人によると、「やっぱりオランダ的な気まぐれなお天気だ!オランダ語で、"Wisselvallig"(変わりやすい)と言います」とのこと。

5つの現象(雷、雹、雪、晴れ、曇り)を一度に示しながら結論として伝えたいことはただ一つ、天気の変わりやすさです。

そしてそれはオランダの天気的にはいつものことなので、もはや必ず当たる最強の予報の1つだと思います。