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「地形から学ぶ災害危険性」は便利だ

国土地理院が作成した「 地形から学ぶ災害危険性 」という資料が面白い。 洪水編、内水編、土砂災害編、津波編、高潮編の5つのテーマで 地理院が持っている情報の見方を簡潔に伝えている。 「災害の可能性は地形を見よ」と防災の専門家が指摘することがあるが、 そのハウツーの基礎として十分な資料だろう。 実際に洪水や内水、土砂災害や津波、高潮が起こりそうな時に 何の情報が出されるかという面もあれば、防災対策の中で より役に立つコンテンツとなると思われる。

【地域の弱さを知る vol.9】下水道の対応能力から見た地域の弱さ

こんにちは。渡邉です。 ブログを書くのは早朝であったり、日付が変わる前であったり様々ですが、今日は後者です。 さて、大雨が降った時、マンホールから水があふれ出て内水氾濫が起こります。 では、どういった雨量からそうした危険性があるのでしょうか? 今日はその点についてまとめていきます。 ※前回のブログは こちら ---------------------------- ■下水道の対応能力から見た地域の弱さ 大雨に対する地域の弱さをあらかじめ把握することで、いざ大雨となった時に危機を危機として認識できます。裏返して言うと、その点に関する認識がなければ十分な対応が取れません。このことがあるので、気象情報を使いこなす基本中の基本として、まずはお住まいの地域の弱さを知っておく必要があります。 地域の弱さを具体的に把握するため、ここまでは降ってくる雨の量を主軸として考えてきました。これに対し、地域側の排水や治水能力の限界を知ることも別のアプローチ方法として有効ですので説明を加えたいと思います。 集中豪雨などがあると、下水道から水があふれ出ることがあります。これは、ある一定の雨量までは地域の雨水処理のシステムが機能しても、その限界を超えた雨量に対しては脆弱、つまり、お手上げなことを示しています。 このいわば「下水道の限界レベル」はそれぞれの自治体や地域の状況によって異なるため、詳しく知りたい場合はお住まいの自治体の下水道担当課に問い合わせ、「どの程度の1時間雨量まで対応ができるのか」を確認するのが1つの方法です。 ただし、そこまでするのは手間がかかるのも事実なので、気象庁が作成した「雨の強さと降り方」の表を参考にすることもできます。*1 雨の強さと降り方(気象庁ホームページより) 一番左の「1時間雨量」と一番右の「災害発生状況」を対応させ、下水についての記述を抜き出してみると以下のとおりです。            1時間雨量:災害発生状況    20ミリ以上~30ミリ未満:側溝や下水、小さな川があふれ、小規模の崖崩れが始まる    30ミリ以上~50ミリ未満:都市では下水管から雨水があふれる    50ミリ以上~80ミリ未満:マンホールから水が噴出する 前述のとおり、お住...

【日本】「都市型水害」の「都市」の意味を考える

こんにちは。渡邉です。 都市型水害が都市部での豪雨とセットで語られることが多いですが、 そもそも「都市」とは何でしょうか? ここに一つの個人的なエピソードがあります。 2000年9月の東海豪雨で、私の実家がある愛知県西枇杷島町(現在の清須市)で 洪水被害が発生しました。旧西枇杷島町は名古屋市の北西部に位置し、 名古屋駅からJRで4分足らずで着くことのできる住宅街です。 当時私は東京で大学生をしていましたので、実家の被災はテレビ画像で確認しました。 ヘリコプターから旧西枇杷島町が水没している映像が流れたときに、 Oキャスターが次のように語った言葉が今でも忘れられません。 「これは、都市型水害といっていいのでしょうか?」 同席したコメンテーター役の専門家は、「都市型水害と言っていいと思います」と 答えていましたが、Oキャスターが戸惑ったのにはそれなりの理由があります。 旧西枇杷島町は人口16,500人程度、2キロ四方の小さな町で、 「町」という行政単位でみると人口密度の高さは全国でも一・二を争う程のものでした。 ところが、「都市」と聞いてイメージするようなビル群などは一切なく、 戸建ての住宅や、アパート、低・中層のマンション、工場、倉庫、 畑、水田などがヘリコプターからの空撮画像に映っていたわけです。 「人口が集中した商業集積地=都市である」という頭だったため、 Oキャスターはこの街を「都市」に含めてよいのだろうかと躊躇したのかもしれません。 この例のように、「都市型水害」というと、知らず知らずのうちに 一定規模の「都市」を視点に考えてしまうことがあります。 日本気象学会の学会誌に『天気』というものがあり、2010年3月号で「都市型水害」の 用語が解説されています。この文献は、インターネット上でアクセス可能です。 ※ダウンロードは こちら です。 http://www.metsoc.jp/tenki/pdf/2010/2010_03_0043.pdf 試しに、文献の中に取り上げられている都市型水害の記述に着目しますと、 以下のとおりとなります。(下線部は渡邉による補記) ・「 高度に発達した交通網や通信網が整備され、数百万の人が生活する大都市 には、局地的な豪雨に対する脆弱性が内在し...