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「地形から学ぶ災害危険性」は便利だ

国土地理院が作成した「 地形から学ぶ災害危険性 」という資料が面白い。 洪水編、内水編、土砂災害編、津波編、高潮編の5つのテーマで 地理院が持っている情報の見方を簡潔に伝えている。 「災害の可能性は地形を見よ」と防災の専門家が指摘することがあるが、 そのハウツーの基礎として十分な資料だろう。 実際に洪水や内水、土砂災害や津波、高潮が起こりそうな時に 何の情報が出されるかという面もあれば、防災対策の中で より役に立つコンテンツとなると思われる。

【日本】災害記録誌を作る際に参考となる和歌山県古座川町の浸水実績図

こんにちは。渡邉です。 今日のテーマは「災害に対する地域の弱さ(脆弱性)をどう見せるか」です。 地域の脆弱性を知る上で参考となるのは過去に起こった災害です。 気象災害でいえば、どの程度の大雨で何が発生したのかがまとめられていると、同規模の降雨が今後起こると予測された時に災害の程度を推測する手掛かりになります。 この意味で、うまく過去の災害情報がまとめているのが和歌山県の古座川町の「平成23年台風12号による浸水実績図」です(現物は こちら からダウンロードできます。以下の図の引用はすべてこの浸水実績図から引用しています)。 他の市町村の浸水実績図では、「どこまで浸水した」という情報のみが書かれている場合がありますが、古座川町の場合、災害を引き起こした当時の気象状況、雨量、過去からの災害、河川の増水の様子、地域別の詳細な浸水実績等が分かりやすく網羅されています。 工夫が凝らされているポイントを以下にご紹介したいと思います。 ■大雨をもたらした要因と当時の状況が分かる 台風の経路図や紀伊半島を中心とした雨量の図が含まれているので、どこでどのような大雨となったのかが分かります。また、気象台からの情報発表や町の対応が時系列で示されており、当時の状況を垣間見ることができます。 ■当時の雨量が分かる 1時間雨量と積算雨量が分かるグラフが付けられており、長時間の降雨に加えてピークの時には1時間に50~70ミリ前後の雨となっていたことが分かります。9月3日未明の段階までで積算雨量約400ミリの大雨だったのが、9月3日の降雨で積算雨量1000ミリを超えてきていることが読み取れます。 ■町内の被災状況が地図上に表されている 各地の浸水状況がプロットされています。普段の様子と洪水時の様子を比較した写真もあるので、被災後の転入者や町外の人にとってもどのようなことが起こったのかイメージできます。 ■平成23年の台風12号以前の災害記録も掲載されている 昭和32年から平成23年に至るまでの町の水害状況が掲載されています。定性的な内容ではなく、総雨量や最大時間雨量も記載されていますので、どのレベルの大雨で何が起こったかという情報を得ることができます。この情報を使うと、...

【オランダ】運河でスケートができる日はいつ来るか?

こんにちは。渡邉です。 今日は気象の話でも水害対策の話でもなく、ローカルな知識(Local Knowledge)に関する話です。 さて、オランダではここ最近、寒い日が続いていました。 運河や湖がそこかしこにあるのがオランダの風景で、先週金曜日にデンハーグという政治の中心地に行った時には池に氷が張っていました。 氷の上を鳥が歩いていました 氷の厚さは1センチ程度でしょうか オランダ人は運河などが凍るとその上でスケートをしはじめるそうです。 どのタイミングでスケートができるぐらいの氷の厚さになるか?ということですが、日本人はその点の知識があまりないので判断が難しいです。 オランダに滞在する日本人はではどう判断しているかというと、「オランダ人が滑っているのを確認できたらOK」と判断を現地の人に任せます。 ではオランダ人はどう見極めているのか?ですが、ある人の話したところによると基準が3つあるそうです。 氷が張るような日が10日続かなければ滑ってはいけない 滑ってよいかをチェックする人がいるのでその判断を待つ 他のオランダ人が滑っていないところは滑らない 特に基準の1を耳にしたときは、まさにこれが地元民が持つローカルな知識だと受け取りました。2はどういう人か気になります。3は意外と慎重なのだなという印象です。 さて、氷点下の日が10日続いても日本人にとっては「ただ寒い日が続くね」で終わるのですが、地元の人たちにとっては「運河でのスケートの解禁日が近い」となるわけです。 これは、全く同じ気象現象を経験していても、ローカルな知識の有無で受け取る意味合いが異なってくるという例です。 運河の氷に限らず、集中豪雨と水害・土砂災害に対しても同じようなことが言えるのですが、これはこのブログの基本テーマの1つなので今後も様々な記事で紹介していきたいと思います。