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(新年の抱負)「防災意識の向上」「防災知識の普及」の一歩先へ

渡邉です。あけましておめでとうございます。

オランダの年越しは生まれて初めてでしたが、夜になって住宅街の至る所で花火が上がったり、爆竹が鳴ったりして、まるで騒乱状態でした。耳をすませば除夜の鐘が聞こえて・・・といった日本の風情とは全く違った年越しになりました。元日の朝は昨夜からは一転、静けさに包まれています。

さて、年の初めということで一年の抱負をまとめてみたいと思います。

今年は、Weather Plus Communication Designの仕事を通じて、これまでの日本の防災に関するアプローチに一石を投じたいと思っています。

「防災」というと、「災害に対する意識を高めましょう」といったものや、「情報を正しく理解しましょう」ということなどが繰り返し説かれます。

これらの背景には、

防災に関する知識を身につければ適切な防災行動がとられるはず・・・
正しい知識が普及すれば、防災力が高まるはず・・・
気象や水位に関する情報を提供すれば人は動くはず・・・

などの考え方(前提)があるわけですが、実際にはこれらの「期待」がその通りに実現することはまれで、なかなか思った通りの効果が上がらないというジレンマに防災啓発を担う国や自治体は直面しているのではないでしょうか。

例えてみれば念仏のような・・・













確かに、防災に関する知識や情報を提供することは重要なことなのですが、それと同じかそれ以上に求められることがあります。それは、防災行動(究極的にはいのちを守るということ)に直結した形でアプローチを組みなおして、必要な知識や情報のある場所、そしてそれらの情報入手の仕方や読み解き方を伝えることです。

気象分野での防災で言えば、無料で手に入る気象情報が充実していますので、それをどの場面でどう使い、自分のいのちを守るためにどういかしていけるかという点を具体的に伝えた方が、ふわっとした意識啓発や断片的な情報提供よりも格段に効果的ではないかと考えています。

もっと直接的な効果をあげる方法があるはず












意識啓発や知識の普及という既存のアプローチから一歩先へと進んだ形で、防災分野に新しい地平を拓くのが今年の抱負です。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。