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【日本・イギリス】市民による気象状況のリポート公開サイトに集まる情報量の違い

こんにちは。渡邉です。

今日は世界銀行で途上国の気象機関支援のプロジェクトをされている方とお話しをする機会があり、日本や各国の気象関連のコミュニケーションについて情報交換をしました。

こちらから提供した話題で、興味を特に持っていただいた内容を今日はまとめたいと思います。

日本では民間気象会社を中心に、市民が雲の様子や雨の様子をレポートする仕組みが出来上がっています。ウェザーニューズ社のウェザーリポート(こちらです)は、ウェザーニューズ社発表で全国250万人がリポーターとして登録されているとのことです。リポーターは携帯電話で雲の写真などを撮ってウェザーニューズ社側に送るわけですが、ウェザーリポートのページを見ると1日あたりでかなりの数のリポートが寄せられていることが分かります(この記事を執筆している段階で2800件強)。

一方、公の気象機関が同じようなリポートページをインターネット上で導入したらどうなるかですが、イギリスの気象庁(Met Office)の例を見ると写真の集まりは極端に悪いようです(記事執筆の段階で数件)。

http://wow.metoffice.gov.uk/ より
















一方で、「気温」や「降水量」となるとレポート数がぐんと上がり、世界各地から情報がアップされていることが分かります。オーストラリアの報告数が多いのは、オーストラリアの気象庁(BOM)とMET Officeが連携して、オーストラリア版のWOWを作成したことが影響しているからかもしれません(BOMのサイトはこちらです)。

「気温」の場合、世界各地から情報が寄せられています
















ウェザーニューズもMet Officeも、市民から情報を提供してもらいそれを共有していくという仕組み自体の発想は同じですが、写真の集まり具合という観点から言えばウェザーニューズに軍配が上がります。プラットフォームを整備するだけではなく、人の巻き込み方を工夫しないと情報によっては集まりにくいものがあるということがこのことから言えると思います。