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【日本・オーストラリア】各気象機関のtwitterアカウントの運用方針とその類似点・相違点

こんにちは。渡邉です。

気象庁は2015年1月28日、twitterで情報発信を始めました。
気象庁の最初のツイートです













気象庁のtwitterアカウントの運営方法について、毎日新聞がツイッター上の批判の声を紹介しながら記事を出したのが運用開始から1週間を過ぎた2015年2月5日のことです。記事のタイトルは、「気象庁ツイッター:『やる意味なし』防災情報なく批判次々」というものです(こちらの記事です)。

ちょうどこの日、オーストラリアの気象庁(Bureau of Meteorology:BOM)は職員のトレーニングが整ったとして、パイロット的に進めていた3州(準州を含む)のアカウントに加え、全国版と残り5州(準州を含む)のtwitterアカウントを公開し情報発信を始めました。

BOM(全国版)の最初のツイートです









ほぼ同時期に運用が開始された日本とオーストラリアのtwitterアカウントの運営方針を見比べてみると共通点や相違点があります(運営方針に関する原文は参考資料として引用しています)。

最も類似性が高いのは、両者ともツイッターでの情報発信を通じて公式HPに誘導することを目的としている点です。言いかえれば、重要な情報への入り口としてtwitterを位置付けていることになります。

逆に運営面で異なるのは以下の点です。

1.アカウントの数
JMA:全国で1つのアカウント
BOM:公式アカウントが州のBOM事務所及び本庁の計9つ

2.ツイート内容の取り決め
JMA:「報道発表」のツイッター上での広報という二段方式
BOM:上記のような縛りはなし

3.災害情報の扱い方
JMA:報道発表に該当する災害ではない場合、ツイッター上で発表がない
BOM:嵐、サイクロン、暴風、洪水、津波、熱波等が見込まれるときには情報発信が行われる

といったところです。

両者とも動き出したばかりのアカウントであるため、これからそれぞれがどのように展開されていくのかに引き続き注目したいと思います。

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(参考資料)
■BOMの運用方針(出典はこちらのページです)
The Bureau of Meteorology is now active on Twitter in all states and territories, with staff tweeting daily to enhance the community’s awareness of forecast information, particularly during severe weather events. 
Bureau meteorologists around the country are now trained and ready to tweet, with these tweets pointing back to the most up-to-date, comprehensive and official source of information – the Bureau’s website. 
Using Twitter will help the Bureau to let people know what the weather looks like in their state or territory, and forecasters will also keep the public informed about significant weather such as storms, tropical cyclones, destructive winds, floods, tsunami and heatwaves.
■JMAの運用方針(出典はこちらです)
気象庁公式アカウントの概要は、以下のとおりです。なお、警報などの防災気象情報は、ツイッターによる発信を行いませんので、これまでどおり、テレビ・ラジオ等の報道機関、気象庁ホームページ等から最新の情報を入手いただくようお願いします。
【発信内容】
 1. 報道発表(国民の皆様の暮らしに役立つ情報、国民の皆様にお知らせしたい気象庁の取り組み)
下記に該当する報道発表を発信します。
・災害への警戒を呼びかけるもの
・観測や予測の結果を公表するもの
・気象庁が発表する情報を知っていただくためのもの
・講演会や訓練への参加などをお願いするもの
・気象庁への理解を深めていただくために最新の取り組みなどをお知らせするもの
・社会に多大な影響を与えるシステム障害等をお知らせするもの
2. 気象科学館のご案内
3. 気象庁で開催するイベントのご案内