2015年2月27日金曜日

【アメリカ・日本】避難に関する情報をどう発信するか

こんにちは。渡邉です。

根拠がしっかりと伝えられた避難勧告等の事例はないかと日本内外のケースを調べていたら該当するものがありました。

それは、ハリケーン・サンディーの接近を受け、高潮で浸水する恐れがある地域に住む37.5万人に向けてニューヨーク市長が発令した強制避難命令です。

サンディーの被害や行政機関の対応状況の概要については日本語で各種のレポートがありますので、以下をご覧ください。

「ハリケーン・サンディの被害概要について」
http://www.mlit.go.jp/common/000996358.pdf

「ハリケーン・サンディとニューヨーク市の緊急事態宣言、執行命令」
http://www.clair.or.jp/j/forum/c_mailmagazine/201301/2-3.pdf


強制避難命令が2012年10月28日に発令された際の市HP上でのお知らせは次のようなものです。

ハリケーンサンディーの接近を受け
強制避難命令を地盤の低い地域に出したことを
伝えるプレスリリース(原文はこちらです)





















中身については後日記していきますが、市長が市の危機管理部局で行った演説が引用されており、文字数にして約2,500ワードあります。この中には、気象的な予測を始め、なぜ避難が必要なのか、市民はどう対応すべきか等のメッセージがまとめられています。

比較用に、日本の自治体が発表する避難勧告の伝え方の例を挙げてみたいと思います。ニューヨーク版と比較してみると、内容に差があることが分かります。

■愛媛県西条市の例
避難勧告の発表日時と対象世帯数、避難場所などが簡潔にまとめられています。
愛媛県西条市の例(出典はこちらです)




















■佐賀市の例
避難勧告が出されたことが伝えられています。

佐賀市の例(出典はこちら













■高知県四万十市の例
河川の増水により避難勧告を発令したことが述べられています。加えて、避難所等の情報もまとめられています。
四万十市の例(出典はこちら














日本の例を見て頂くと分かるように、メインとなるのは「避難勧告を発表した」という「事実(あるいは結論)」です。西条市や佐賀市の例は特にその傾向が見られ、四万十市のものは発表に至った根拠などが少し記載されていますがニューヨーク版ほど包括的かつ根拠が含まれたものではありません。

同じ避難の呼びかけなのですが、国や文化によって大きな違いがあることが分かります。

次回は、ニューヨーク市のプレスリリースを読み解いていきます。

(「【アメリカ】ニューヨーク市は約37万5千人に向けた強制避難命令をどう発表したか」に続く)