2014年12月17日水曜日

【無料ツールで災害対策 vol.7】テレビの気象情報を利用するときのコツ(大雨の黄信号を見抜く)

こんにちは。渡邉です。

今日は特集記事の続きに戻って、テレビの気象情報で伝えられる大雨の可能性を
どう掴むかということに焦点を当てていきたいと思います。

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■大雨の黄信号とそのキーワード
前回のブログ(こちらです)で触れたように、気象キャスターは雨量に関する予測を口頭で上方修正したり、あるいは逆に下方修正することがあります。

ではなぜ「雨雲の動き」の映像などで、はっきりと大雨が予測できないのでしょうか。それは、現在の気象予報の技術では、局地的・集中的に発達する雨雲を前もってピンポイントに予測することが困難なためです。

ただし、大雨になりやすい気象条件というのはある程度予測を通じて把握できるため、「どこでどれだけ降るか詳しくは分からないけれども可能性としては大雨になるかもしれないエリア」というものが分かります。このいわば大雨の黄信号を伝えようと、気象キャスターは補足的な説明をするのです。

引き続き、関東地方で雷雨になった事例(動画はこちらです)を利用して、実際の気象情報の中でこの点を確認してみます。気象キャスターが「大雨の可能性」を伝えようとしたキーワードに下線を引いています。
【気象情報】
(アナウンサー)最初にニュースでもお伝えしましたが、今日都心でも激しい雨が降りました。---(気象キャスター)そうですね。 
(アナウンサー)道路が冠水しているとこもありましたね。---(以下、気象キャスター)そうですね。1時間に100ミリに達するほどの猛烈な雨が降りましたし、この雨雲を発達させている上空の寒気、そして水蒸気の量、明日も今日とあまり変わらないんですね。ということは、明日も激しい雨や猛烈な雨、そして低い土地の浸水などに十分な警戒が必要です。 
現在の警報の状況を見てみますと、ご覧のように千葉県の市川市や船橋市、そして東京の23区東部や静岡県などに大雨警報や洪水警報が出ています。 
では、今日お昼からの雨雲の様子を見てみますと、夕方にかけて東京南部沿岸部で猛烈な雨が降りましたね。雷がなったところもあります。そしてこの後、現在は栃木県内で特に雨雲が発達しています。 
この後の雨の予想です。この後、日付が変わるあたり、さらに雨雲が発達する予想になっています。
そして日付が変わって明日の朝にかけては、いったんは小康状態になりますが、明日の昼前から関東南部を中心に雨雲が発達する予想です。
そしてお昼過ぎから午後にかけても所々で雨が予想されて、雨の量も増える見込みです。土砂災害などにも十分な警戒が必要です。
では明日の各地の天気です。関東甲信越の各地、午後を中心に雨が降りやすい見込みです。詳しい天気です。関東地方は朝と夕方を中心に雨脚の強まるところがあるでしょう。全般に曇りがちの天気が続きそうです。 
3時間ごとの天気、水戸からさいたまにかけてです。水戸や土浦、大田原など明け方にかけて、そしての他の各地も昼過ぎから再び雨が降りやすくなるでしょう。銚子から小笠原諸島にかけても朝と夕方を中心に激しい雨、猛烈な雨が降る恐れがあります。 
(途中省略) 
向こう一週間のお天気です。土曜日あたりまではまだ天気が変わりやすい見込みです。 
(途中省略) 
強い寒気季節外れの強い寒気、そして上空には強い寒気とそして湿った空気が残っているので、明日もまだ大気の状態不安定です。
上記の中で下線を引いた部分は、(1)大雨をもたらし得る気象条件と(2)結果として見込まれることの2点を説明しています。それぞれを抜き出して整理すると以下のとおりです。

こうした説明を耳にしたら集中豪雨の可能性があると受け止めます









(1)で何度も繰り返されているように、「寒気」、「湿った空気(水蒸気の量も同じ意味)」、「大気の状態が不安定」という言葉は雨雲が急発達して大雨になる可能性があることを示すキーワードです。どのレベルの大雨が見込まれるかというと、今回の場合は(2)から分かるように、「激しい雨」(1時間に30~50ミリ)から「猛烈な雨」(1時間に80ミリ以上)です。また、土砂災害などをもたらし得る雨量でもあることが示唆されています。

気象関連のニュースで上記のようなキーワードが織り交ぜられながら説明されているのであれば、それは集中豪雨の黄信号がともっているものとして受け止めます。このような予報を耳にしたときは、影響が見込まれている時間帯の前から実際の状況を気象レーダーなどで確認することが望ましいと言えます(大雨をモニタリングする実践的な方法については特集記事の次のシリーズで詳しくまとめていきます)。

(「今後の雨雲の動きをインターネットで見る(数値予報データ)」に続く)
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