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2014年12月22日月曜日

【無料ツールで災害対策 vol.11】今後の雨雲の動きをインターネットで見る(高解像度降水ナウキャスト その1)

こんにちは。渡邉です。

今日は高解像度降水ナウキャストの使い方編の第1回です。

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■高解像度降水ナウキャストを見るときは木も森も見る
前回、「ナウキャスト」の意味を押さえたので、気象庁のウェブサイトで閲覧できる「レーダー・ナウキャスト(降水・雷・竜巻)」と「高解像度降水ナウキャスト」の説明に移りたいと思います。

この2つですが、大きく異なるところの1つは解像度です。「レーダー・ナウキャスト(降水・雷・竜巻)」は1キロ四方の解像度であるのに対し、「高解像度降水ナウキャスト」は250メートル四方と、その名の通り解像度が高くなっています(下図参照)。その他にもナウキャストデータの作り方などが異なるのですが、専門的な情報になるのでここでは省略します。高解像度降水ナウキャストの方がくっきりと雨雲の予測が分かるので、基本的にはこちらを利用して説明をしていきます。

降水ナウキャストと高解像度降水ナウキャストによる違い
黒丸は元の気象庁資料に描かれていたもので、
高解像度降水ナウキャストの方が雨雲を詳しく
表現できていることを示す(気象庁ホームページから*1)















気象庁高解像度降水ナウキャストはこのページからアクセスできます。雨雲のこれまでの動きと1時間先までの動きが一度に把握できる重要なツールです。ここからは何回かに分けて、このツールの使い方を述べていきたいと思います。

▼高解像度降水ナウキャスト
http://www.jma.go.jp/jp/highresorad/

まずは基本的なところからですが、このツールには地図の拡大・縮小機能がついていますので、大雨の時は地域への影響を把握するため、最大限に拡大されることがあるかもしれません。試しに、2014年10月6日の台風16号の際の高解像度降水ナウキャストの画像を掲載します。

高解像度降水ナウキャストの例(東京都心部)
(気象庁ホームページより)




















最大限に拡大すると川崎から東京都心部の各区などのどこに時間80ミリ以上の強さの雨がかかっているかを把握することができます。

「地図が拡大できるのなら最大限拡大してみよう」とお考えの方もいるかと思いますが、実は上の図は拡大しすぎであり、次にどのような雨雲がこの地域に入ってくるのかを逆に把握しづらくしています。

今度は同時刻の高解像度降水ナウキャストで、関東地方が分かる程度まで広域にして見てみます。これを見ると、神奈川県にはまだ広範囲に1時間で50ミリ/80ミリ以上を降らせる発達した雨雲がかかっていることが分かります。

高解像度降水ナウキャストの例(関東地方)
(気象庁ホームページより)




















高解像度降水ナウキャストから雨の予測を読み取る方法については次回触れますが、こうした任意に拡大・縮小できるツールを利用するときは、木も見て森も見るというような形で、お住まいの場所に影響を与える雨雲を広域的な視点から見ることも大切です。

(「今後の雨雲の動きをインターネットで見る(高解像度降水ナウキャスト その2)」に続く)

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(出典)
*1: ~こんにちは!気象庁です!平成26年7月号~
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/jma-magazine/1407/index.html