2014年12月27日土曜日

【無料ツールで災害対策 vol.15】今後の雨雲の動きをインターネットで見る(高解像度降水ナウキャスト その5)

こんにちは。渡邉です。

ヨーロッパにも寒気が来ていて、今日はロッテルダムでも雪が積もりました。
今日は高解像度降水ナウキャストを使って大雨を把握するシリーズの最終回です。
明日からは特集記事はしばらく一休みにして、軽い話題などを書いていこうと思います。

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■高解像度降水ナウキャストのアメダスボタンで10分間雨量を確認する
気象庁の高解像度降水ナウキャスト(http://www.jma.go.jp/jp/highresorad/)は雨雲の動きを過去から現在、1時間後にかけて見るのに適したツールであるとご紹介してきました。日本全域から市町村レベル程度まで自由にレーダーの対象が選べることに加え、その他にも便利な機能がついています。

その便利な機能の1つがアメダスの「10分間雨量値」です。雨量と気象レーダーを合わせてみるというのはいずれ書いていこうと考えていますが、今日はそのさわりとして概要をお伝えしたいと思います。

気象庁高解像度降水ナウキャストの地図の下にある「アメダス」ボタンを選択した状態にすると、気象レーダーの画像の中にアメダスの10分間雨量が現れてきます。

「アメダス」を選択した状態に変えます
(図は選択されていない状態です)
(気象庁ホームページより)









では、アメダスの表示を付ける前と付けた後の違いを具体例で比較してみましょう(同じ拡大範囲ではないのですが、同時刻の雨雲をとらえています)。例として取り上げるのは、このブログで何度か登場させていますが、2014年10月6日の台風18号が関東地方に接近し大雨になった時のレーダー画像です。上の図はアメダスの雨量表示がないもの、下の図はアメダスの10分間雨量がついているものです。

高解像度降水ナウキャストで
アメダスの10分間雨量を表示させていないもの
(気象庁ホームページより)




















高解像度降水ナウキャストで
アメダスの10分間雨量を表示させているもの
(気象庁ホームページより)



















10分間雨量がついている方の図(下の図)を見ると、どこでどれだけの降水となっているかが手に取るようにわかります。また、レーダー画像で同じ色がかかっている地域であっても、10分間雨量がそれぞれ異なることや、レーダー画像で一番強い雨を示す紫色部分の雨量よりも、赤やオレンジ色がかかっている部分の方が実際は大雨になっている所もあることが分かります。

逆に、10分間雨量がついていない方の図(上の図)を見ただけでは、「静岡県から関東地方を中心に大雨になっている」という定性的な情報しかわかりません。つまり、レーダー画像だけを見ていても、実際の雨量という定量的な部分は分からないのです。レーダーは雨量計のデータとセットで見ることが重要です。

この観点から言って、高解像度降水ナウキャストのアメダスボタンは使い勝手が良いものと言えます。ただし、10分間雨量しか表示できないため、1時間雨量等を算出するときは自分で足し合わせなければならいという欠点があります。また、雨量に関するアメダスの観測網は全国で約1,300か所あるものの、全国平均にすると17キロ四方に1つといった具合なので、きめ細かさに欠けるという問題点があります(これらの欠点を補いながら雨量を把握する方法については後日紹介したいと思います)。

高解像度降水ナウキャストの場合、毎時00分、10分、20分、30分、40分、50分のデータ配信に併せて前10分間雨量が表示されますので、これを利用して雨量面から雨の強さを確認します。

(「雨量情報を使いこなす(雨量観測網/雨量が分かるサイト/雨量の時間単位)」に続く)
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