2014年12月6日土曜日

【オーストラリア】緯度経度から「○年に1度の雨」の雨量が分かります

こんにちは。渡邉です。

特集記事の中で、「○年に1度」の降雨について紹介しました。日本の気象庁のウェブサイトでは、市町村単位で3時間と38時間の間に降る「50年に1回」雨量が分かります(こちらの回です)。

一方で、オーストラリアの気象庁のサイトでは、緯度経度を入力するとピンポイントで「○年に1度」の降雨が検索できます。こちらのサイトです。
http://www.bom.gov.au/water/designRainfalls/revised-ifd/

「○年に1度」の雨量が緯度経度で分かるシステム
(Bureau of Meteorology(BOM))
















緯度と経度を入れると、下記のような形で1分から168時間まで、単位時間当たりのAEP(Annual Exceedance Probability)が入手できます。

AEPと「○年に1回」(Average Recurrence Interval (ARI)) の置き換えに関する詳細は註で紹介しますが*1、AEP1%は「100年に1回の雨」、2%は「50年に1回の雨」、5%は「約20年に1回の雨」、10%は「約10年に1度の雨」、20%は「約5年に1度の雨」といった形です。

Brisbane Airportの緯度経度を入力した例 (BOM)























上記の表はグラフでも参照できます。ある大雨が降った時に、降り始めからの時間と観測雨量をこのグラフにプロットしていけば、その雨が何年に1度の雨に相当するかが一目瞭然で分かります。

Brisbane Airportの結果がグラフになったもの(BOM)























オーストラリアの平均雨量は沿岸部、内陸部によって大きく異なります(下図参照)。このため、AEPの値も場所によって様々です。

オーストラリアの平均雨量(BOM)

















試しにエアーズロック近辺のAlice Springsの値とグラフは以下のとおりで、雨が比較的多い東海岸のブリスベンとは「大雨」の量がかなり違っていることが分かります。

例えば100年に1回の雨量(AEP 1%)についてみると、アリススプリングスは1時間で69.7ミリ、24時間で190.1ミリ、168時間で316.7ミリです。対するブリスベンの場合、100年に1回の雨量は1時間で101.4ミリ、24時間で347.5ミリ、168時間で605.4ミリです。


ALICE SPRINGSの場合 (BOM)























ALICE SPRINGSの場合 (BOM)























このように、オーストラリアでは「○年に1度の雨」が緯度経度を入力することで比較的簡単に確認できます。このシステムを使えば、ある地域にとっての大雨の量を把握できるので、非常に便利なシステムであるといえます。

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(参考資料)
*1:ARIとAEPについて、詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.bom.gov.au/water/designRainfalls/ifd/glossary.shtml