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2015年3月6日金曜日

【日本・オーストラリア】過去の水害情報をまとめる意味

こんにちは。渡邉です。

これまで何度か過去の災害記録から学ぶことの重要性について触れてきました。今日はその点に関する日本とオーストラリアの話題です。

さて、過去の水害から学ぶという発想は日本でもオーストラリアでも見られます。

例えば滋賀県のページでは、明治28年(1895年)からの水害事例を以下のように紹介しています。

滋賀県のホームページ(リンクはこちらです)




















一方で、オーストラリアの南オーストラリア州では、オーストラリアの気象庁の州事務所が旗を振って1836年から2005年までの水害事例を集めた本を作成しています。

南オーストラリア州で作られた水害記録書の案内(出典はこちらです)















滋賀県も南オーストラリア州もかなり過去に遡って水害事例を集めていることが分かります。特にオーストラリアの場合はヨーロッパ人の入植時代からの情報となります(ちなみにオーストラリア連邦ができたのは1901年です)。

なお、極論のように聞こえるかもしれませんが、水害は何度も同じところで繰り返し起きるという意味で、"known risks"(知られたリスク)であると説明されることがあります*1。ただし、すべての人にリスクが知られている訳ではないので、今回紹介した事例のように過去の被災履歴を見せていくことは1つの戦略として有効ではないかと考えています。

(参考文献)
*1:Ben Wisner, Piers Blaikie, Terry Cannon, and Ian Davis共著のAt Risk (Second edition)、P205