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【天気のトリビア】国が違えば気象用語で使われる時間の説明の仕方が変わる例

こんにちは。渡邉です。

2015年3月20日金曜日の午前中はヨーロッパは皆既日食でした。ちょうどその時間には日食のことをすっかり忘れてしまっていましたが、家の中が夜のはじめごろのように一時的に真っ暗になっていたのは今振り返ると日食のせいだったのだと思います。

さて、今日はコラム的に気象用語で使われる時間の概念について書いてみたいと思います。

冒頭の日食の話題の中で使った「夜のはじめごろ」というのは何時から何時頃だと思いますか?天気予報で「夜のはじめごろ」というキーワードが出た時はその言葉が指す時間が決まっています。

気象用語として使われる時間の
伝えられ方(気象庁HPより)
























「夜の初めごろ」は18時頃から21時頃のことを指します。ちなみに、18時~21時という時間帯は2007年に気象用語が広範囲で見直されるまでは「宵のうち」と言われてました(詳しくはこちらです)。

ちなみに、気象用語(Weather Words)として使われる時間の区切り方は地理的又は文化的な要素などが絡んでくるので各国を比較してみると面白いです。

例としてオーストラリアの場合を取り上げると以下のとおりで、日本とは全く異なる時間の区切り方がされています。

以下を見ると、日本でいう「夜の始めごろ」の18時から21時はオーストラリアでは"late afternoon"(~19時)から"evening"(19時以降)にかけてとなります。

オーストラリアの気象庁(Bureau of Meteorology)の
場合の時間の区切り方(出典はこちらです)






















気象自体は自然現象ですが、天気予報や気象情報となるとそれが使われる社会の通念であったり文化が色濃く反映される場合があります。気象用語としての「時間の説明の仕方」という面を見ただけでもこの点を垣間見ることができます。