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「避難行動判定フロー」の問題点


内閣府の「避難行動判定フロー」は
全てが順調に行くという前提に基づいたプランAしか示されていない。


図を見るとわかるように、警戒レベル3や4が出たら
避難ができることが前提となっている。

しかし、避難準備・高齢者等避難開始(警戒レベル3)や
避難勧告(警戒レベル4)が出される前後で次の状況となれば
外部への避難は途端に難しくなる。

・雨が強く降り、道路冠水や内水氾濫が起こる
・風が吹き荒れ、外出に危険が伴う
・橋を越えて避難所へ向かう必要があるが、川が増水して渡れない
・避難所への道で崖崩れの可能性が出てきた など

避難勧告等がこれらに先立つ段階で発令されれば良が、
そのような対応が全国の自治体でいつも取られるとは限らない。

気象現象の中には極めて短時間のうち状況が悪くなるものもある。

このため、避難ができなくなる可能性があることも
前提としておく必要があるのではないか。

そうした場合の緊急避難的な行動指針(プランB)も
提示しておくのがより実践的である。

なお、避難行動を阻害する要因(内水氾濫や暴風、河川の増水、
土砂災害の危険性など)は、気象情報を使えばある程度予兆が把握できる。

現在のところ、そうした情報の見方や使い方は、
避難行動判定フロー」の中では補足情報レベルでしか扱われていない(下図)。


こうした情報は外部への避難の可否に関わる情報としても利用できる旨、
強調されてよいと考えられる。