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不確かな情報を使う時の覚悟


新型コロナウィルス肺炎は仕組みや対処法に未解明な部分が多い。
科学の知見を集めても、この先何が起こるのか分からないということだ。

そのような時、組織のトップは何を根拠にどう判断するか。

オランダのルッテ首相は国内で感染が爆発的に増え、
社会的距離を導入する際に国民にこう述べた。

「私たちは科学の知見に基づいて対処する。世界の誰も何が正しい対処方法かは分かっていない。こうした危機に際しては、分かっている50%のことで100%の意思決定をしなければならない。そしてその結果に耐えなければならない」

分かっている50%のことで100%の意思決定をすること。
これは気象災害にも通じる。

気象情報が充実してきたとはいえ、どのような被害が生じるかまで全て分からない。

情報に基づいて行動しても被害が起こるとは限らない。
対策が無駄骨に終わることもある。だから判断に迷いが出る。

「もう少し様子を見よう」
「被害が見えてきたら対応しよう」

気象情報に危機が現れていたとしても、そうした誘惑にかられてしまう。

ではリーダーは不確かな情報と展開の読めないこの先の事態に対して何をすべきか。

ルッテ首相がまさしく指摘したように、決断し、責任を取ることだけである。
選択した結果が誤っていれば行動を修正すればよい。次回に反省を生かせばよい。

覚悟がなく、決断ができず、責任も取れないリーダーは不要だ。