2015年4月6日月曜日

【コラム】気象情報の取り扱い説明書を作るとしたらどう作りますか?

こんにちは。渡邉です。

今日は1つ思考実験です。「気象情報の取り扱い説明書(トリセツ)」というものを作るとしたら、どう章立てしますか?

いつか作ってみたいと思って
壁にメモを貼っています
























多くの自治体で作られている防災ハンドブックなどでは、「どこから情報が入手できるか」、「情報の種類は何か」といったところが気象情報のトリセツの主要項目になります。

一例としてはこのような形でしょうか。

  1.気象情報に注意を呼びかける
  2.災害が起こりそうな時に発表される気象情報の種類を伝える
  3.情報の伝達経路をまとめる

このアプローチに対して、私は異を唱え続けています。
なぜならこれは目的に直結していない形だからです。

私の持論ですが、「役立つ気象情報」には逆転の発想が必要です。

気象情報を使う目的は、気象情報から災害の可能性を見抜くことに尽きます。

これが正しいとすれば、災害を引き起こしかねない気象状況を予測や実況の中から読み取っていく方法を基にトリセツを組んだ方がはるかに合理的でありまた実用的です。

例えば次の3ステップです。

  1.この地域は水害の可能性がある・土砂災害の可能性がある<前提>
  2.数ある気象情報の中から災害が発生しそうなサインを伝えるものを整理する<取捨選択>
  3.その気象情報の具体的な見方やくせ、賢い使い方などを伝える<気象情報の実践的利用>

気象情報は以前のブログでもまとめましたが実際はかなり種類が多いです(以下の図を参照)。一つ一つの項目がさらに細かな情報を含んでいるので、実際の情報量はさらに増えます。

「あれも見よ、これも見よ」よりもむしろ目的に沿って取捨選択をした上で、情報の解釈の方法を伝えた方が効率的です。


気象庁ホームページや自治体HPなどで入手できる気象・防災情報の例
(※図のタイトルの書き方を一部修正しました 4/11)















「災害時に気象情報を見ましょう」という呼びかけ程度のトリセツよりも、その地域の災害特性に合わせて必要とされる気象情報に基づいてトリセツを組んだ方が役に立ちそうだと思いませんか?

パラダイムを変えていく必要があります。

分かりやすい気象情報の伝え方や、情報伝達手段の整備といった面に着目されることが多いですが、気象情報から災害の可能性を見抜くという目的から考えて気象情報の利用方法の整理ができるかというところが本質的な課題です。