2015年6月17日水曜日

【オランダ】オランダの小学生が参加した「波に負けない砂山作り」のイベントが面白い

こんにちは。渡邉です。

今日はオランダの防災・環境教育について書いてみます。

オランダは水との何世紀にも渡る格闘の中で国土を作ってきた国です。このオランダが一番恐れている水害は北海からの高潮によるものです。

1953年にオランダ南部で大規模な高潮被害が発生し、1800人以上が犠牲になるという災害が起きました。これを契機に国を挙げた治水計画(デルタプラン)が動き出し、堤防や高潮用のバリアなどが張り巡らされ、オランダでは1953年の災害以降、水害で人命は失われていないとのことです。

海面上昇の見込みや地盤沈下により高潮は今後も大きな課題とされていますが、治水インフラが高度に整備され、すでに半世紀上大規模な水害が国内で発生していないため、人々の災害に対する意識が逆に低いというパラドックスがあります。

このため、水関係の当局は様々な機会を通じて住民の危機意識の向上に取り組んでいます。

その一環として開かれたのが今日ご紹介するイベントです。以下の写真をご覧ください。

これは、2015年6月16日にオランダ国内の8つの小学校が参加して行われた"The Battle of the Beach"という催しの一コマです。子どもたちが海辺で美しい砂の城を作って競い合うというイベントではなく、満ちてくる潮に対して抵抗力の高い砂山が作れたら勝ちというルールです。

工夫を凝らして砂山を守る小学生のチーム(出典はこちら

波にさらわれていく砂の城を見て驚く子どもたち(出典はこちら
海に近いところに幾重にも堤防を築いたチームもありましたが、どの砂山もすべて波に洗われ跡形もなくなって行くのを見て、子どもたちは視覚的に波の力や堤防の重要性を学んだとのことです。

The Battle of the Beachのホームページ(こちら)には去年のイベントの動画がありますので以下に引用しました。楽しいイベントの中でオランダの防災の根幹に関わる重要なことをさりげなく学べるようにしている所が非常に興味深いと言えるのではないでしょうか。

The Battle of the Beach

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